Bカートの価格・料金プラン完全ガイド|TCO試算と比較
2026.05.25
BカートでBtoB ECを始めたいが、月額9,800円〜という表示の先に、実際どこまで費用がかかるのかが見えない。初期費用、カスタマイズ、決済手数料、運用費まで含めた総額で他社と比較したい。
結論として、Bカートの3年TCO(総保有コスト)は標準利用で50〜100万円、kintone連携など軽いカスタマイズを含めると150〜250万円、独自デザインや基幹システム連携を含むフル構築で300〜600万円が目安だ。月商規模1,000万円以下なら間違いなく低コストで始められる選択肢で、月商1億円超でも他のフルカスタムBtoB ECの数分の一で構築できる。本記事では料金体系を構造的に整理し、自社の規模に対する妥当性を判断できる材料を提示する。
※ 本記事の料金は2026年5月時点の公開情報をもとにした目安です。正確な見積りはBカート公式サイトまたは公式パートナー(Craval含む)にお問い合わせください。
Bカートの料金体系の全体像
Bカートの料金は大きく3つの構成要素に分かれる。これを最初に理解しないと、月額の安さだけで判断して後で予算オーバーになる。
① 月額利用料
Bカートの基本利用料金。プランごとに月額が異なる。
- スタンダード: 9,800円〜
- プレミアム: 29,800円〜
- 上位プラン: 49,800円〜
- 支払いは月額(年契約割引あり)
② 初期費用
アカウント開設・基本設定にかかる一時費用。
- 標準: 80,000円程度
- キャンペーン時無料あり
- 独自ドメイン・SSL設定込
- 標準テンプレート利用
③ カスタマイズ・オプション
独自要件に対応する追加開発費・連携費用。
- デザインカスタマイズ: 50〜200万円
- kintone等の連携: 30〜100万円
- 独自機能開発: 都度見積
- 運用代行・サポート: 月額数万〜
多くの導入検討者が見落とすのが3番目のカスタマイズ・オプション費用だ。Bカートは標準機能だけで運用できるが、自社の業務に最適化する場合は追加開発が必要になる。月額9,800円のスタンダードで始めても、kintone連携や独自デザインを入れると初年度に150万〜300万円の投資になることが多い。
プラン別の月額・機能差異
Bカートには複数のプランが用意されており、商品数・取引先数・利用機能で選ぶ。プラン間の主な違いを表で示す。
| 項目 | スタンダード | プレミアム | 上位プラン |
|---|---|---|---|
| 月額(税抜) | 9,800円〜 | 29,800円〜 | 49,800円〜 |
| 商品数上限 | 〜数千点 | 〜数万点 | 制限緩和 |
| 会員数上限 | 〜数百社 | 〜数千社 | 制限緩和 |
| 掛け払い決済 | ○ | ○ | ○ |
| 取引先別価格 | ○ | ○ | ○ |
| 承認ワークフロー | ○ | ○ | ○ |
| CSV一括取込 | ○ | ○ | ○ |
| API利用 | 制限あり | 標準 | 拡張 |
| ストレージ容量 | 標準 | 拡張 | 大容量 |
| 適正規模 | 月商〜500万円 | 月商500万〜3,000万円 | 月商3,000万円〜 |
BtoBに必須の機能(掛け払い決済、取引先別価格、承認ワークフロー、CSV一括取込)は全プランで標準対応する。差が出るのは「商品数・会員数の上限」「API利用制限」「ストレージ容量」だ。月商500万円以下ならスタンダードで開始し、事業拡大に合わせて上位プランへ移行するパターンが多い。
初期費用とオプション費用の内訳
初期費用とオプション費用は、何を実装するかで大きく変動する。代表的な構成パターンを3つ示す。
| 構成パターン | 初期費用 | 含まれる範囲 | 立ち上げ期間 | 適した事業者 |
|---|---|---|---|---|
| ① 標準利用(最小コスト) | 8万〜30万円 | Bカート初期費用 + 標準テンプレート設定 + ドメイン・SSL | 2〜4週間 | FAX削減目的、テスト導入 |
| ② 標準+連携(中規模) | 50万〜150万円 | 標準利用 + kintone連携 or freee連携 + 軽いカスタマイズ | 1〜2ヶ月 | 既存業務システムと統合運用 |
| ③ フル構築(大規模) | 200万〜600万円 | 独自デザイン + 基幹システム連携 + 物流連携 + 独自機能開発 | 3〜6ヶ月 | BtoB EC事業として本格立ち上げ |
多くの中小企業は①または②で開始し、事業成長に合わせて③へ拡張する。最初から③のフル構築を狙うと、要件定義の段階で詰まって構築が長期化することが多い。まず②で公開し、運用で見えた課題に対応する形で拡張する方が現実的だ。
3年TCOで見る総コスト試算
クラウド型は「月額の積み上げ」で長期コストが見えにくい。3年TCOで試算すると、構成パターンごとの総額が比較しやすい。
| 構成 | 初期費用 | 月額×36ヶ月 | 運用工数※1 | 3年TCO合計 |
|---|---|---|---|---|
| 標準+スタンダード | 15万円 | 9,800円×36=35万円 | 10万円/年×3=30万円 | 80万円 |
| 標準+プレミアム+kintone連携 | 100万円 | 29,800円×36=107万円 | 15万円/年×3=45万円 | 252万円 |
| フル構築+上位プラン | 400万円 | 49,800円×36=179万円 | 30万円/年×3=90万円 | 669万円 |
3年で80万円〜669万円の幅がある。注目すべきは「初期費用とカスタマイズ費」が総額の30〜60%を占めること。月額の安さに目を奪われると、初期投資のインパクトを見誤る。判断軸は「自社の月商規模・成長見通し」と「業務効率化で削減できる人件費」のバランスだ。
他のBtoB EC・受発注システムとの価格比較
Bカートが市場の中でどの価格帯に位置するかを、主要な競合製品と比較する。
| 製品 | 月額目安 | 初期費用 | 3年TCO目安※2 | 対象規模 | BtoB機能標準 |
|---|---|---|---|---|---|
| Bカート | 9,800円〜 | 8万円〜 | 80万〜600万円 | 中小〜中堅 | ○ |
| COREC | 無料〜9,800円 | 0円〜 | 0万〜80万円 | 中小 | △ |
| スマレジ・B2B | 9,900円〜 | 30万円〜 | 100万〜400万円 | 中小〜中堅 | ○ |
| 楽楽B2B | 数十万円〜 | 数十万円〜 | 500万〜1,500万円 | 中堅 | ○ |
| アラジンEC | 数十万円〜 | 数百万円〜 | 1,500万〜3,000万円 | 中堅 | ○ |
| ebisumart B2B | 数十万〜数百万円 | 数百万〜数千万円 | 3,000万〜1億円 | 中堅〜大手 | ○ |
| ecbeing BtoB | 数百万円〜 | 数千万円〜 | 5,000万〜2億円 | 大手 | ○ |
Bカートは中小〜中堅価格帯の中位に位置する。COREC(無料〜9,800円)より初期費用がかかるが、BtoB機能の標準対応で勝る。楽楽B2B以上の中堅向け製品と比べると、Bカートは数分の一のコストで同等のBtoB機能が利用できる。詳しい製品全体比較は受発注システム 比較15選とBtoB ECサイト 比較15選を参照してほしい。
価格に見合う価値の判断軸
「Bカートは月額9,800円〜だから安い」では判断軸として不十分だ。価格に見合う価値を測る5つの軸を整理する。
1. BtoB機能の標準対応。掛け払い決済、取引先別価格、承認制、CSV一括取込が標準。汎用BtoC流用型のクラウドサービスでこれらを実装すると別途100万〜300万円のカスタマイズ費が発生するため、Bカートの月額10万円分は数ヶ月で元が取れる。
2. パートナー網と運用支援。Bカートには公式パートナーが多数おり、Cravalを含む各社が初期構築・運用代行・改善提案を提供する。社内にECノウハウがない事業者でも、外部支援を受けながら立ち上げられる。
3. 業務効率化による人件費削減。FAX・電話・メール注文をWeb化すると、受注担当者の入力作業が大幅に減る。月100時間の作業削減で人件費30万円相当の削減が見込めるなら、月額9,800円は十分にペイする。
4. 新規顧客開拓のチャネル化。BtoB ECとして公開モードで運用すれば、SEO・広告経由の新規取引先獲得に使える。BtoB EC導入メリットでも新規開拓は主要効果として挙げられている。
5. データの蓄積と分析基盤。受発注データが構造化されて蓄積されるため、売上分析・取引先別ABC分析・需要予測の基盤になる。経済産業省の電子商取引市場調査でも、データ活用がBtoB EC事業者の主要価値として位置づけられている。
ROI試算と投資回収シミュレーション
Bカート導入のROI(投資対効果)を、典型的な中小卸売事業者のケースで試算する。
現状の業務コスト把握
FAX・電話注文の処理時間×担当者人件費を月次で集計。例:月100時間×時給3,000円=30万円/月
Bカート導入コスト見積
初期+月額+カスタマイズで初年度総額を算出。例:初期100万円+月3万円×12=136万円
削減効果の試算
Web受注率70%達成で月70時間削減=21万円/月の人件費削減。年間252万円
回収期間の計算
136万円÷21万円=6.5ヶ月で初期投資回収。2年目以降は年200万円超の純削減効果
このケースだと初期投資は半年強で回収できる試算。実際には買い手企業へのWeb発注の浸透率(移行率)が影響するため、初期は50%、半年後70%、1年後85%など段階的に上昇する想定で試算する方が安全だ。
隠れコスト・契約前に確認すべきこと
Bカート導入で見落とされがちな費用・確認事項を整理する。
1. 決済手数料。NP掛け払い、クレジット決済、銀行振込それぞれに手数料が発生する。月商に対して1〜4%程度。月額利用料とは別計算なので、損益試算に含める。
2. ドメイン・SSL費用。独自ドメインを使う場合の年間費用(数千〜数万円)と、SSL証明書費用。これはBカート月額に含まれない場合があるので確認。
3. アプリケーション追加費用。kintone連携アプリ、メール配信アプリ、定期発注アプリ等は別途月額または初期費用が発生する。必要なアプリを事前にリストアップしておく。
4. 運用代行・サポート費用。社内にEC運用担当を置けない場合、月額3〜10万円の運用代行を契約することが多い。Cravalでも導入後の運用支援パッケージを提供している。
5. 最低契約期間と解約条件。プランによって最低契約期間(6ヶ月・1年等)が設定されている場合がある。解約予告期間、データ持ち出しポリシー、移行支援の有無を契約前に確認する。BtoB EC導入事例でも、契約条件の事前確認が成否を分ける要因として挙げられる。
契約前にこの5項目をパートナー(Cravalまたは他のBカート公式パートナー)に確認すれば、想定外の費用や運用上の制約はほぼ防げる。
よくある質問
- Bカートの最低利用料金はいくらですか?
- スタンダードプランで月額9,800円〜(税抜)が最低価格帯です。初期費用は80,000円程度が目安。ただし金額はプランや契約条件で変動するため、最新の正確な料金は公式サイトまたはCraval等のパートナー経由で確認してください。商品数・取引先数・必要機能でプランが変わります。
- Bカートの初期費用と追加カスタマイズ費用の目安は?
- 初期費用は80,000〜数十万円が目安です。これは標準テーマでの立ち上げ費用で、独自デザイン・kintone連携・基幹システム連携などのカスタマイズを加える場合は、別途50万〜300万円程度の開発費が発生します。Cravalでは初期構築から運用までを含めたパッケージ提案も対応しています。
- 他のBtoB EC・受発注システムと比べてBカートは高い/安いですか?
- 中小〜中堅向けBtoB ECの中ではBカートは中位の価格帯です。月額のみで比較するとCOREC(無料プランあり)が安く、ecbeing BtoB(月額数百万円〜)が高価格帯。Bカートはコスト・機能・カスタマイズ性のバランスが評価されており、累計2,000社以上の導入実績があります。
- プラン変更や解約はいつでもできますか?
- プランのアップグレード・ダウングレードは原則可能です。解約は契約条件によりますが、最低契約期間が設定されているプランもあります。契約前に最低契約期間・解約予告期間・データ持ち出しポリシーを確認してください。
- 月額料金にはどこまでの機能が含まれますか?
- 標準のBtoB機能(掛け払い・取引先別価格・承認制・CSV取込)は基本プランから利用できます。プラン上位になるほど商品数・会員数の上限、API利用制限、ストレージ容量が拡張されます。kintone・freee連携などはアプリ追加または個別開発の対応になるケースが多く、月額に含まれない部分はパートナーへ要確認です。
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