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Bカートの掛け払い機能を徹底解説|NP・Paid・旧クロネコ掛け払い比較

Bカートの掛け払い機能を徹底解説|NP掛け払い・Paidとの比較

法人間取引では、月末締め翌月末払いのような掛売りが今も一般的だ。BtoB ECで掛け払い決済に対応していなければ、既存の取引先が発注をためらう。

Bカートでは現在4つの掛け払いサービスが利用できる。Bカート掛け払い、NP掛け払い、Paid、掛け払い(Nクレジットファイナンス/旧クロネコ掛け払い)の4つだ。本記事では4サービスを横並びで比較する。比較の軸は料金・与信・Bカート連携方法の3つ。

BtoB ECに掛け払いは必須か

法人間取引の商慣習は「月末締め翌月末払い」が根強い。取引先に「前払いでお願いします」と伝えた瞬間、相手の表情が曇った経験は、卸売業の営業担当なら一度はあるだろう。

BtoC ECではクレジットカードやコンビニ払いが主流だが、BtoB ECでは事情が違う。法人間取引では、月末締め翌月末払いのような掛売りが今も一般的だ。ECサイトを立ち上げても、掛け払いに対応していなければ既存の取引先が使ってくれない。

掛け払いを導入すると、売り手側には未回収リスクが発生する。自社で与信管理をやると、新規取引先ごとに信用調査をかけ、与信枠を設定し、入金確認と督促を繰り返す作業が必要になる。取引先が増えるほど、与信・請求・督促の手間は担当者の負担になる。

ここで登場するのが掛け払い決済サービスだ。与信・請求・回収業務の一部を外部に委託でき、買い手は慣れ親しんだ後払いで注文できる。ただし保証対象、取引情報の登録、変更・取消への対応は各サービスの規約に従う。継続取引時の審査や限度額の扱いも確認しておきたい。

Bカートで使える4つの掛け払いサービス

まず、4つのサービスの基本情報を整理する。

Bカート掛け払いは、株式会社Daiがマネーフォワードケッサイ株式会社と協業し、Bカート公式の決済サービスとして提供する。2023年9月に提供を開始し、2026年7月時点で累計導入200社・流通総額70億円に達した(株式会社Daiの発表)。Bカートの管理画面から申し込める(利用審査はマネーフォワードケッサイが行う)点が特徴で、導入のハードルが低い。

NP掛け払いは、株式会社ネットプロテクションズが2011年から提供する老舗サービスだ。累計取扱高は2025年7月に1兆円を突破し、2026年3月期の年間ユニーク購入企業は85万社。個人事業主を含む事業者を対象に、与信通過率99%を公表している(2025年3月31日時点、ネットプロテクションズ発表)。建設業や内装業など職人が発注者になる業態で候補になる。

Paidは、株式会社ラクーンフィナンシャルが提供する企業間決済サービスだ。導入企業数は2026年6月に5,500社を突破した(発表資料)。「企業間決済導入数No.1」を掲げる(日本マーケティングリサーチ機構、2021年9月期調べ)。与信限度額は取引先ごとに設定され、最大5,000万円。大口取引が多い製造業やIT企業に向いている。

掛け払い(旧クロネコ掛け払い)は、Nクレジットファイナンス株式会社(2026年9月1日にヤマトクレジットファイナンスから社名変更、株式会社ノジマのチーム企業)が運営する。Bカートでは出荷登録と売上確定を連動させられる。導入企業2,000社以上、買い手企業20万社以上。以下、本記事では「旧クロネコ掛け払い」と表記する。

料金・手数料を比較する

掛け払いサービスの料金は、初期費用、月額固定費、手数料率、請求書発行費の4要素で構成される。下表は各社の公式サイトに掲載されている料金(2026年10月確認)をまとめたもので、実際の料金は契約条件と見積もりで決まる。

サービス 月額固定費 手数料率 請求書・件数あたりの費用
Bカート掛け払い 0〜16,000円(プランにより異なる。月商1,000万円以上はエンタープライズで個別見積) 2.4〜3.2% メールPDF 0円、郵送 215円/通(税別)、コンビニ払込票 165円/件(オプション)
NP掛け払い 固定費 12,000円〜(税別) 債権買取手数料 0.2〜0.5%(非課税)+システム利用料 1.0〜3.1%(取り扱い商材・販売方法などにより異なる) 成約サポート手数料 0〜252円(税別)
Paid 0円〜 保証料 0.5〜3.5% 事務手数料 125円/件
掛け払い(旧クロネコ掛け払い) 0〜10,000円(税別) 〜3.5%(個別相談) 請求書発行費用 0円

出典:Bカート掛け払い、NP掛け払い、Paid、Nクレジットファイナンス 掛け払いの各公式サイト。NP掛け払いの料金は取り扱い商材・販売方法などによって異なる。各サービスの適用条件は、契約前に料金表と見積もりで確認してほしい。

Bカート掛け払いのプランCは月額基本料16,000円・手数料率2.4%。月商1,000万円以上はエンタープライズ(個別見積)となる。適用プランは取扱額などの条件を提示して確認したい。

請求書まわりの費用も確認しておきたい。Bカート掛け払いはメールPDFが0円で郵送は1通215円(税別)、Paidは事務手数料125円/件、旧クロネコ掛け払いは請求書発行費用0円と公表している。

与信スピードと限度額の違い

新規取引先がECサイトで注文しようとしたとき、「審査に3営業日かかります」と表示されたらどうなるか。高い確率で離脱する。与信スピードはBtoB ECの受注率に直結する。

Bカート掛け払いの審査は、マネーフォワードケッサイ所定の条件を満たした場合で最短数秒、最長2営業日。与信通過率は99%と公表されている(2025年1月の、利用規約違反の疑いのない債権の審査通過率)。

NP掛け払いの与信通過率は99%(2025年3月31日時点)で、個人事業主を含む事業者を対象にしている。工務店や内装業者のような一人親方への対応を重視するなら、ここが判断材料になる。

NP掛け払い・Paid・旧クロネコ掛け払いの審査時間は、購入企業の審査と個々の取引の審査で回答までの時間が異なる場合がある。各社に審査の種類、必要情報、通常の回答時期を確認して比較したい。継続取引時の再審査や限度額の扱いもあわせて確認しておく。

与信限度額は企業選びの決定打になることが多い。Paidの与信限度額は取引先ごとに設定され、最大5,000万円。機械部品や産業用設備のように1回の発注が数百万円になる業態では有力な候補になる。旧クロネコ掛け払いの限度額は60万円〜2,000万円(標準60万円)。Bカート掛け払いの初期与信枠は一律30万円で、最大1,000万円/月まで増枠できる。

Bカートとの連携方法を比較する

連携方法の違いは、日常の運用工数に直結する。

Bカート掛け払いはBカートの管理画面から申し込める(利用審査はマネーフォワードケッサイが行う)。利用開始は、申込みの翌営業日から起算して5〜8営業日が目安だ。インボイス制度・電子帳簿保存法にも対応している。

Bカート掛け払いでは、売上確定の基準日を注文日、出荷日、納品日の3つから選べる。受注生産品のように注文から納品まで日数が開く商材では、「納品日基準で売上確定」を選べば、実態に合った請求が可能になる。

注意: NP掛け払い・Paid連携時のインボイス帳票の扱い

NP掛け払いについては、Bカートのインボイス帳票とNP掛け払いの請求書を2枚合わせて案内する方法を、Bカート公式FAQが説明している(Bカート よくある質問)。Paid連携時の帳票の扱いと対応方法は、BカートとPaidの案内で個別に確認してほしい。

Paidの設定は、マーチャントIDとAPI認証コードを取得してBカート管理画面に入力する。金額変更は「未確定」のうちに行うのが安全だ。確定後の変更・取消は、操作できる画面と手順を確認しておきたい。Bカート側とPaid側で対応範囲が異なる可能性がある。

旧クロネコ掛け払いは加盟店コードとパスワードを入力して連携する。出荷登録時に送り状番号を入力すると売上確定される仕組みで、出荷と売上確定を連動させたオペレーションが組める。連携開始前に、税込・税抜の扱いと端数処理を確認し、テスト注文で請求額が一致するかを照合しておきたい。不一致がある場合は、連携仕様と両サービスの設定を確認する。

自社に合ったサービスの選び方

ここまでの比較を踏まえて、企業タイプ別の推奨を示す。

  1. 立ち上げ期+運用のシンプルさ重視。Bカート掛け払いを第一候補に。Bカートの管理画面から申し込める。インボイス制度と電子帳簿保存法に対応。
  2. 個人事業主・一人親方が取引先に多い。NP掛け払いが候補になる。個人事業主を含む事業者を対象に、与信通過率99%を公表している(2025年3月31日時点)。建設資材・内装材・工具類の卸売業で検討したい。
  3. 1件あたりの注文単価が50万円超。Paid。与信限度額は取引先ごとに設定され、最大5,000万円。産業機械・電子部品・化学品の商社向け。
  4. 出荷と売上確定を連動させたい。旧クロネコ掛け払い(Nクレジットファイナンス)。送り状番号の入力で出荷登録・売上確定ができる。

4つのうち1つだけ選ぶなら、Bカート掛け払いから始めるのが無難だ。理由は2つある。Bカートの管理画面から申し込めること、そして売上確定の基準日を注文日・出荷日・納品日から選べること。月商が伸びてきた段階で、取引先の属性に応じてNP掛け払いやPaidを併用する「ハイブリッド運用」に移行すればいい。Bカートでは会員ごとに利用可能な決済方法を制御できるため、新規取引先にはBカート掛け払い、大口取引先にはPaid、個人事業主にはNP掛け払いという使い分けも実現できる。

導入前に確認すべき5つのポイント

掛け払いサービスを導入する前に、以下の5点を確認しておくと失敗を防げる。

  1. 取引先の属性。法人だけなのか、個人事業主も含まれるのか。個人事業主への与信が必要なら、個人事業主を含む事業者を対象とするNP掛け払いが候補になる。
  2. 1件あたりの平均注文単価。Bカート掛け払いの初期与信枠は一律30万円、旧クロネコ掛け払いの標準限度額は60万円。これを超える注文が多いなら、増枠の条件や、取引先ごとに限度額を設定するPaidも比較しておく。
  3. 月間の請求件数。件数が多い企業は、1件あたりの費用が積み重なる。Paidは事務手数料125円/件がかかる。他のサービスも、請求書発行や件数に応じた費用を料金表で確認しておく。
  4. インボイス制度への対応。NP掛け払いについては、Bカートのインボイス帳票とNP掛け払いの請求書を併せて案内する方法をBカート公式FAQが説明している。Paid連携時の帳票の扱いと対応方法は、BカートとPaidの案内で個別に確認する。
  5. 精算サイクル。Bカート掛け払いの精算サイクルはサービス資料で確認する。NP掛け払いは月末締め翌々月10日払い。資金繰りがタイトな企業はサイト短縮オプションの有無を確認しておく。

よくある質問

どのサービスから試すのが無難ですか

Bカート掛け払いを第一候補に。Bカートの管理画面から申し込めます。月商が伸びてきた段階で取引先属性に応じてNP掛け払いやPaidを併用する方針が現実的です。

個人事業主が取引先に多い場合は?

NP掛け払いが候補になります。個人事業主を含む事業者を対象に、与信通過率99%を公表しています(2025年3月31日時点)。建設業や内装業など職人が発注者の業態で検討してください。

1件あたりの注文単価が高い業態は?

Paidが候補になります。与信限度額は取引先ごとに設定され、最大5,000万円です。産業機械や電子部品の商社など、大口取引が中心の業態に向きます。

請求書発行費を抑えたい場合は?

請求書の発行方法(メール・郵送)ごとの費用はサービスによって異なります。Paidは事務手数料125円/件がかかります。他のサービスは、月間の請求件数を前提に料金表と見積もりで比較してください。

インボイス制度への対応は大丈夫ですか

NP掛け払いについては、Bカートのインボイス帳票とNP掛け払いの請求書を併せて案内する方法を、Bカート公式FAQが説明しています。Paid連携時の帳票の扱いと対応方法は、BカートとPaidの案内で個別に確認してください。

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