比較・総論

BtoB ECで大口購入割引を設定できるシステムは?数量別単価の対応を比較

BtoB ECで大口購入割引を設定できるシステムは?数量別単価の対応を比較

自社のBtoB ECで大口購入割引(注文数量に応じて単価を下げる数量別単価)を設定したい場合、今回調べた11製品のうち、数量別単価の説明を公式ページの原文で確認できたのはBカート、スマレジEC・B2B、Shopify、EBISUMART(有料オプション)の4つです。取引先ごとの価格(掛け率・個別単価)は11製品すべてで公式の記載を確認できました(TANOMUは販売パートナーの公式ページ)。

仕入れる側として大口割引のある法人向け通販サイトを探している場合、この記事では仕入れサイト間の価格を比べたデータを集めていないため、どのサイトが一番安いかは判断していません。たとえばAmazonビジネスは対象商品の購入数量に応じた割引を案内していますが、対象の商品と購入数量に条件があります(仕入れる側として探すときは)。この記事の中心は、売る側が大口割引を設定するためのシステムの比較です。

製品の差が出るのは、数量別単価があるかどうか、取引先ごとの価格と組み合わせたときにどちらの価格を使うか、注文金額による割引や送料無料を設定できるかの3点です。機能は2026年10月20日に各社の公式サイト・公式ヘルプで確認しました。表の「記載を見つけられず」は公式ページで説明を見つけられなかったこと、「原文で確認できず」は説明があるとみられるものの今回は原文を取得・照合できなかったことを指し、どちらも機能が無いという意味ではありません。

※受発注総研は、Bカート認定パートナーとして構築・運用代行を手がける株式会社Cravalが運営しています。表の並びは評価の順位ではありません。

この記事でわかること

  • 数量別単価・取引先ごとの価格・ロット販売・金額条件・見積もりへの対応(11製品)
  • 大口購入割引の4つの設定の仕方
  • 取引先ごとの価格と数量割引を組み合わせたときの優先順位
  • 標準機能か有料オプションかの違い

大口購入割引に対応しているBtoB ECはどれ?

数量別単価の説明を原文で確認できたのはBカート、スマレジEC・B2B、Shopify、EBISUMART(オプション)です。アラジンECは業界別ページに「数量別」の記載がありますが、詳しい仕様は確認できませんでした。COREC、TANOMU、CO-NECT、TS-BASE 受発注は、公式ページで数量別単価の説明を見つけられませんでした。

製品数量別単価取引先ごとの価格ケース・ロット単位、最低数量注文金額の条件見積もり
Bカートあり(数量割引)あり(価格グループの掛け率、会員別の単価)あり(荷姿別の販売単位)あり(おまとめ割引、送料無料、最低注文金額)あり
スマレジEC・B2Bあり(10段階まで)あり(取引先ごとの掛け率)あり(ボックス単位・入数単位)送料無料の金額条件ありあり
Shopify(B2B)あり(1商品10段階まで)あり(カタログで価格調整・固定価格)あり(最小・最大・単位)B2B向けの自動割引の記載あり(金額を条件にできるかは確認できず)。送料無料の最低購入金額は一般向けヘルプに記載(B2Bでの扱いは確認できず)下書き注文から請求書を送る形
EBISUMARTオプション(通常1〜10段階、設定で上限を変更可)会員別の商品価格の記載あり(会員ランク別の価格はオプション)「ロット・入数対応」の機能名のみ記載を見つけられずオプション(BtoBオプション)
アラジンEC業界別ページに「数量別」の記載のみ(仕様は確認できず)あり(得意先別の掛け率・単価など4方式)あり(最低注文数量・注文単位)最低注文金額の設定あり。得意先ごとの送料無料設定あり(金額を条件にできるかは確認できず)原文で確認できず
ecbeing BtoB標準機能の一覧になし(導入事例の見出しのみ)あり(得意先別の単価表示)あり(発注単位の倍数、入数管理)記載を見つけられずあり(得意先が自分で発行)
COREC記載を見つけられずあり(1商品に単価4パターン、注文フォームごとに選択)記載を見つけられず送料設定はできない(公式FAQ)。金額による自動割引は記載を見つけられずあり
CO-NECT記載を見つけられず(発注フォームの値引き条件はあるが、条件の中身は確認できず)あり(取引先ごとの商品・卸価格)あり(最低注文数、ケース・ロット・量り売り)送料無料の金額条件ありあり(見積書の作成)
TANOMU記載を見つけられずあり(販売パートナーの国分の公式ページに記載)あり(最低発注数量、5個単位などの発注単位)記載を見つけられず記載を見つけられず
TS-BASE 受発注記載を見つけられずあり(ユーザーグループごとの価格)ケース・ロット・最低数量は記載を見つけられず(参考:注文の上限数の設定あり)記載を見つけられず記載を見つけられず
makeshop BtoB原文で確認できずあり(取引先グループ別の価格表示)原文で確認できず原文で確認できずあり(見積書発行機能。+110,000円の買い切り)
表1:大口購入割引まわりの機能(2026年10月20日 各社公式サイト・公式ヘルプで確認。「記載を見つけられず」「原文で確認できず」は機能が無いという意味ではない)

BtoB ECの製品全体の比較はBtoB ECサイト比較12選、料金の比較は受発注システムの費用相場にあります。

大口購入割引にはどんな設定の仕方がある?

大口の取引先を優遇する設定は、数量別単価、取引先ごとの価格、ケース・ロット単位の価格、注文金額による割引の4つです。自社の価格表がどれで組まれているかを先に確かめます。

設定の仕方中身公式ページの例
数量別単価同じ商品を多く買うほど1個あたりの単価を下げるスマレジEC・B2Bは段階的な価格を10段階まで登録できる。EBISUMARTのオプションは通常1〜10段階(設定で上限を変更可)で、単価か定価の何%かで設定する
取引先ごとの価格取引先やグループごとに掛け率や個別の単価を決めるBカートは会員グループ別の掛け率と会員ID別の単価、アラジンECは得意先別掛け率単価・得意先ランク別単価など4つの方法
ケース・ロット単位の価格バラ・ボール・ケースなど荷姿ごとに販売単位と単価を分けるBカートは同じ商品にロット数や荷姿が違う販売単位を複数登録できる
注文金額による割引・送料カートの合計金額が一定以上なら割り引く、送料を無料にするBカートの「おまとめ割引」はカートの購入金額が設定金額に達すると自動で割り引く
表2:大口購入割引の4つの設定の仕方(例は2026年10月20日 各社公式ページで確認)

数量別単価は購入数量を、取引先ごとの価格は取引先やグループを基準に価格を変える設定です。製品によっては組み合わせられ、Bカートは価格グループ別や会員ごとの特別価格にも数量割引を設定でき、スマレジEC・B2Bは加盟店ランクに応じた価格設定ができます。ケースでしか売らない商品は、ロット単位の販売単位で単価を分けると、数量別単価を使わずに済むこともあります。

取引先ごとの価格と数量割引はどちらが優先される?

取引先ごとの価格と数量割引を両方使うときに、どちらの価格を使うかは製品ごとに決まりが違います。今回の調査で公式ヘルプに決まりが書かれていたのはBカートで、価格グループ別の数量割引は、会員ごとに設定した「特別価格」の数量割引に当てはまらない会員に使われます。

Shopifyは、カタログで決めた固定価格がカタログ全体の価格調整より優先されると説明していますが、これは数量別価格との関係を述べたものではありません。数量別価格と取引先ごとの価格の関係は、今回は確認できませんでした。

ほかの製品は自社の価格表のうち例外の多い取引先を1社選び、デモで同じ商品を数量を変えて注文してもらうと確かめられます。掛け率で下げた価格からさらに数量割引がかかるのか、数量割引の価格に置き換わるのかで、請求額が変わります。

標準機能か、有料オプションか?

同じ機能でも、標準で使える製品と、有料オプションや上位プランが必要な製品があります。月額だけでなく、使いたい価格設定にかかる費用まで含めて比べます。

製品公式に書かれている扱い
Bカート数量割引は機能一覧に載っており、管理画面の「オプション設定」で「利用する」に切り替えて使う(有料オプションの一覧にはない)。価格グループは10まで作成でき、それ以上はオプションの申し込みが必要
EBISUMART数量別単価(ボリュームディスカウント)、見積もり(BtoBオプション)はオプションとしてサポート窓口に問い合わせる
Shopify数量別価格と数量のルール(最小・最大・単位)はBasic・Grow・Advanced・Plusで使える。取引先にカタログを直接割り当てる機能はPlusだけで、Basic・Grow・AdvancedはB2Bマーケット全体で有効なカタログを3つまで割り当てられる
CO-NECT1つの商品に複数の発注単位を設定する場合はオプション
makeshop BtoB取引先グループ別の価格表示は+110,000円の買い切りで、エンタープライズプランは標準搭載。見積書発行機能は+110,000円の買い切り(エンタープライズでも別料金)
アラジンEC機能一覧に「一部オプション機能も含まれます」とあり、どの機能がオプションかは書かれていない
スマレジEC・B2B機能一覧にプランの限定やオプションの記載はない。提供プランと追加料金は料金表で確認する
表3:価格設定の機能が標準か有料オプションか(2026年10月20日 各社公式ページで確認)

料金の比較は受発注システムの費用相場、クラウド型の製品ごとの料金はクラウド受発注システム比較にまとめています。

仕入れる側として大口割引のあるサイトを探すときは?

仕入れる側として法人向けの通販サイトを比べる場合は、どの商品に、何個から、どれだけの割引がつくかを商品ごとに確かめます。Amazonビジネスの例のように、割引の対象と最低注文数量が商品ごとに決まっていることがあるためです。

たとえばAmazonビジネスは、対象商品の購入数量に応じて割引が適用されると案内しています。一方で、最低注文数量は対象商品によって変わり、数量割引は一部の商品と数量に限られ、適用は保証されないとも書いています。この記事では、仕入れサイトの割引の大きさを比べた順位は出していません。

導入前にデモで確かめること

候補を2〜3製品に絞ったら、自社の価格表を使って次の5点をデモで確かめます。

  1. 数量の段階(例:10個・50個・100個)を、自社の価格表と同じ数だけ登録できるか
  2. 取引先ごとの価格と数量割引を両方かけたときに、どの価格で請求されるか
  3. ケース・バラなど荷姿ごとの単価と、最低注文数を設定できるか
  4. 注文金額による割引や送料無料を、取引先ごとに変えられるか
  5. 使う機能が標準か、有料オプションか上位プランか、その費用はいくらか

依頼先に聞く質問の全文は受発注システム導入で依頼先に聞く質問、掛け払いや見積もりへの対応はBtoB ECの掛け払い・見積もり対応にあります。

よくある質問

大口購入割引を設定できるBtoB ECはどれですか?
今回調べた11製品のうち、数量別単価の説明を公式ページの原文で確認できたのはBカート、スマレジEC・B2B、Shopify、EBISUMART(有料オプション)です(2026年10月20日確認)。仕入れる側として法人向け通販サイトを探す場合は、割引の対象と数量が商品ごとに違うため、商品ごとに条件を確かめてください。
数量別単価と取引先別価格の違いは何ですか?
数量別単価は購入数量を基準に、同じ商品を多く買うほど1個あたりの単価を下げる設定です。取引先別価格は取引先やグループを基準に、掛け率や個別の単価を決める設定です。製品によっては、取引先やグループごとに数量別単価を設定するなど両方を組み合わせられます。
取引先ごとの価格と数量割引を両方使うと、どちらの価格になりますか?
製品ごとに決まりが違います。今回の調査で公式ヘルプに決まりが書かれていたのはBカートで、会員ごとの特別価格の数量割引に当てはまらない会員に、価格グループ別の数量割引を使います。ほかの製品は、自社の価格表を使ってデモで確かめてください。
数量割引は追加料金がかかりますか?
製品によります。EBISUMARTは数量別単価がオプションで、料金はサポート窓口への問い合わせです。ShopifyはBasic・Grow・Advanced・Plusで数量別価格を使えます。Bカートは数量割引を管理画面の「オプション設定」で有効にする仕組みで(有料オプションの一覧にはない)、価格グループを10より多く作る場合はオプションの申し込みが必要です。

出典

  • Bカート 機能一覧 https://bcart.jp/functions/ /数量割引・おまとめ割引 https://userguide.bcart.jp/discount/ /価格グループ設定 https://userguide.bcart.jp/management/customer/customer_stage/(2026年10月20日確認)
  • スマレジEC・B2B 機能 https://ec.smaregi.jp/b2b/functions/ /ロット価格 https://ec.smaregi.jp/b2b/standard/faq/rate/07-0028/ /入数・ボックス単位 https://ec.smaregi.jp/b2b/professional/faq/item/02-0479/ /送料無料 https://ec.smaregi.jp/b2b/professional/faq/sales/02-0044/(2026年10月20日確認)
  • Shopify ヘルプ 数量別価格 https://help.shopify.com/en/manual/b2b/catalogs/quantity-pricing /カタログ https://help.shopify.com/en/manual/b2b/catalogs/creating-catalogs /B2Bの機能 https://help.shopify.com/en/manual/b2b/getting-started/features /プラン別の機能 https://help.shopify.com/en/manual/b2b/getting-started/plan-features /送料無料 https://help.shopify.com/en/manual/discounts/discount-types/free-shipping(2026年10月20日確認)
  • EBISUMART 数量別単価オプション https://support.ebisumart.com/item/ITEM_VOLUME_DISCOUNT_OPTION.html /BtoBオプション https://support.ebisumart.com/item/BTOB_OPTION.html /BtoB https://ebisumart.com/ext/solution/btob_lp.html(2026年10月20日確認)
  • アラジンEC 機能 https://aladdin-ec.jp/function/ /取引条件 https://aladdin-ec.jp/theme/21/ /業界別 https://aladdin-ec.jp/product/cosme/(2026年10月20日確認)
  • ecbeing BtoB 機能 https://www.ecbeing.net/b2b/feature.html(2026年10月20日確認)
  • COREC 発注単価 https://help.corec.jp/?p=416 /送料 https://help.corec.jp/?p=32 /料金 https://corec.jp/plan/(2026年10月20日確認)
  • CO-NECT 機能 https://biz.conct.jp/supplier/lp/functions/(2026年10月20日確認)
  • TANOMU 備品資材卸 https://www.infomart.co.jp/tanomu/bihin.asp /国分 TANOMU https://www.kokubu.co.jp/business/value-co-creation/tanomu/(2026年10月20日確認)
  • TS-BASE 受発注 機能 https://ts-base.jp/function /https://www.ts-base.net/function(2026年10月20日確認)
  • makeshop BtoB 料金 https://www.makeshop.jp/main/btob/price/index.html(2026年10月20日確認)
  • Amazonビジネス コスト削減・割引 https://business.amazon.co.jp/ja/find-solutions/reduce-costs/savings-discounts /価格細則 https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=GUKKCM63WPRVL86G(2026年10月20日確認)

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当社(株式会社Craval)はBカート公式の認定パートナーです。自社の価格表(取引先ごとの価格、数量別単価、荷姿別の単価)をBカートで組めるかをご相談いただけます。

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