連携ガイド

NotionとHubSpotの連携|方法・料金・実装手順

NotionとHubSpotの連携|方法・料金・実装手順

Notionは社内wiki・ドキュメント・タスク管理の中心として、HubSpotは顧客接点・営業データの基盤として、それぞれ多くの企業に導入されています。両者を連携させることで、HubSpotの商談情報をNotion上の案件ページに自動展開したり、Notionの社内ナレッジをHubSpotコンタクトに紐付けたりと、営業情報と社内ドキュメントをシームレスに繋げられます。

結論から言うと、Notion×HubSpotの連携は「Zapier or Makeなどの iPaaS 経由」が最短・最安で、30分の設定で運用開始できます。本記事では4つの連携方法、Zapierでの実装手順、同期データ種別、料金、ユースケース、マスタ設計、運用注意点までを実務担当者の視点で整理します。

Notion×HubSpot連携の全体像

連携の目的は大きく分けて3つあります。①営業データの社内ドキュメント化、②案件管理のNotionプロジェクト連動、③HubSpotナレッジのNotion集約です。それぞれで適切な連携方法と設計が変わります。

営業データのドキュメント化

HubSpotコンタクト→Notion

  • 顧客情報をNotionDBに展開
  • 社内wikiから検索可能に

案件のプロジェクト連動

HubSpot商談→Notionページ

  • 商談ごとに専用ページ自動生成
  • 議事録・資料を一元管理

ナレッジ集約

HubSpotKB↔Notion

  • FAQ・サポート情報を共有
  • カスタマーサクセス活用
図1:Notion×HubSpot連携の3目的

用途を最初に明確化することで、過剰な連携設計を避けられます。「全データをNotionに同期する」と要件が膨らみ、NotionのAPI制限に引っかかったり、データベース構造が複雑になりすぎたりするため、対象範囲の絞り込みが重要です。

4つの連携方法

Notion×HubSpotを連携する方法は、大きく4つに分類できます。コスト・機能・実装難易度で使い分けます。

方法コスト実装難度主な特徴
iPaaS(Zapier・Make)月額2,000〜10,000円低(30分〜数時間)ノーコード設定。標準コネクタあり
パートナーアプリ月額数千〜数万円HubSpotマーケットプレイス経由
Notion API+HubSpot APIスクラッチ初期30万〜数百万円独自業務フローに完全合わせ込み
iPaaS(Workato・Boomi)月額数万〜数十万円エンタープライズ向け。複雑な分岐対応
表1:Notion×HubSpot連携の4方法

小〜中規模なら Zapier・Makeで十分なケースが多く、月額数千円のランニングコストで運用できます。エンタープライズ用途で複雑なワークフローや大量データを処理する場合は Workato等が選択肢。スクラッチ実装は「Notionの特殊な構造(ネストページ・複雑なリレーション)まで踏み込んだ独自連携」が必要なときの最後の手段です。

Zapier経由の実装手順

最も多くの企業で採用されているZapier経由の連携手順を整理します。30分〜1時間で運用開始できる最短パスです。

Zapierアカウント作成

zapier.comで登録。月額20ドル以上のStarterプランを推奨

Notion接続

NotionでInternal Integrationを作成→APIキー取得→Zapierに登録

HubSpot接続

OAuth認可でHubSpotアカウントをZapierに連携

Notionデータベース準備

同期先のNotionデータベース(顧客リスト等)を作成し、Integrationに共有

トリガー・アクション設定

「HubSpotに新規コンタクト→Notionにページ作成」等を定義

フィールドマッピング

HubSpotプロパティとNotionデータベースの列を対応付け

テスト&有効化

サンプルデータでテスト→Zap有効化→運用開始

図2:Zapier経由の連携手順(30分〜1時間)

初期設定後は完全自動。ZapierがHubSpot/Notionのデータ変更を検知し、自動的にもう片方に反映します。Notion APIには「Integrationに共有されたデータベースしか操作できない」制約があるため、対象データベースをIntegrationに明示的に共有する手順を忘れないことが重要です。

同期できるデータ種別とマッピング

NotionとHubSpotで同期される代表的なデータと、フィールドマッピング例を整理します。

HubSpotNotionデータベース例マッピング例
コンタクト顧客リストEmail→メール列、FirstName/LastName→姓名列
企業取引先リストCompany Name→社名列、Domain→URL列
取引(Deal)案件管理DB+詳細ページDeal Name→案件名、Stage→ステータス、詳細→ページ本文
活動(Activity)営業活動ログDBType→活動種別、Date→日付、Note→メモ列
チケットサポートDBSubject→件名、Priority→優先度、Status→ステータス
カスタムプロパティカスタム列任意マッピング
表2:主要データのマッピング例

マッピング設計で気を付けるべきは「Notion列の型」と「ページ本文への展開可否」です。Notionの列はSelect・Multi-Select・Date・Person等の型があり、HubSpot側の値と互換性を確認する必要があります。また商談詳細などはNotionの「ページ本文」に展開できると活用しやすいですが、Zapier標準では構造化テキストの自動生成に制約があります。

料金とランニングコスト試算

Notion×HubSpotの連携で発生する月額コストを、典型的なケースで試算します。

規模NotionHubSpot連携ツール合計/月
小規模(5名)5,000円(Plus)0円(Free)Zapier 2,400円約7,400円
中規模(20名)40,000円(Business)2万円(Starter)Zapier 6,000円約6.6万円
大規模(100名)200,000円(Business)10万円(Pro)Make 12,000円約31万円
エンタープライズ個別見積120万円〜(Enterprise)Workato 数万円200万円〜
表3:規模別のランニングコスト試算

Notionは座席課金、HubSpotはコンタクト数+機能階層の二段階課金が主軸です。連携ツールのコストは全体の5〜10%程度で、メインコストはNotion・HubSpot本体のライセンスです。中規模以上では月額60万〜100万円超になるため、ROIを試算してから本格運用に入るのが安全です。

よくあるユースケース3パターン

実際に多く採用されているNotion×HubSpot連携のユースケースを3パターン紹介します。

パターンA:商談ごとの案件ページ自動生成

HubSpot商談→Notion(片方向)

  • HubSpotで商談作成
  • Notion「案件管理DB」に専用ページ自動生成
  • 議事録・資料・タスクを集約

パターンB:顧客wikiの構築

HubSpotコンタクト→Notion

  • HubSpotから顧客情報を自動同期
  • Notionに顧客wiki形式でドキュメント化
  • 誰でも検索・参照できる構造

パターンC:タスク→活動履歴連携

Notion↔HubSpot

  • Notionタスクで営業ToDo管理
  • 完了時にHubSpot活動履歴に転記
  • 営業活動量を可視化
図3:代表的なユースケース3パターン

新規導入する場合はパターンAから始めるのが最も成功しやすいです。商談という明確な単位を起点に、対象データが限定的で業務効果が見えやすいため、関係者の合意を取りやすい構造です。慣れてからパターンB・Cに拡張する流れが現実的です。

マスタ・同期方向の設計

Notion×HubSpot連携の設計で重要なのは「Notionをドキュメント/HubSpotを構造化データのマスタ」と役割を分けることです。Notionに顧客マスタを置くのは推奨できません。

Q:マスタはどちらにすべきか?

構造化された顧客データを扱う

→ HubSpotをマスタ、Notionは閲覧用ミラー

議事録・案件ドキュメントを扱う

→ Notionをマスタ、HubSpotには要約のみ転記

タスク・ToDoを管理する

→ どちらかに統一。混在はNG

FAQ・ナレッジを管理する

→ Notionをマスタ、HubSpotから参照リンク

図4:マスタ設計の判断ツリー

原則として「双方向更新」は避け、データ種別ごとに役割分担するパターン(コンタクト=HubSpot、ドキュメント=Notion)が、最も運用が安定する構造です。両側で同じ項目を編集できる設計にすると、更新タイミングのズレや競合で不整合が起こりやすくなります。

運用上の注意点

Notion×HubSpot連携を本番運用する際に必ず気を付けるべきポイントを整理します。

注意点典型的な問題対策
Notion API制限毎秒3リクエスト超で429エラーバッチ処理で間隔を空ける
Integrationの権限新DBがIntegrationに未共有で連携失敗運用ルールで共有を明文化
Notion列型の不一致HubSpotの値がNotion型に合わずエラーマッピング時に型変換ロジック追加
削除データの扱いHubSpot削除がNotionに反映されない論理削除フラグまたは定期棚卸
ページ本文の構造Markdown→Notionブロック変換の制約シンプルな構造で運用
権限管理Notionページが想定外の人に共有されるIntegration範囲とワークスペース設計
表4:運用上の注意点6項目

HubSpot関連の他連携記事として kintone×HubSpot連携ガイドSalesforce×HubSpot連携ガイドSansan×HubSpot連携ガイド も参考になります。BtoB EC側の選定軸は BtoB ECサイト比較 で整理しています。公式ドキュメントは Notion API Reference および HubSpot Developers で最新情報を確認できます。

よくある質問

NotionとHubSpotは標準で連携できますか?
標準では公式の双方向連携機能は提供されていません。連携を実現するには①iPaaS(Zapier・Make・Workato等)の利用、②Notion公式API+HubSpot APIをスクラッチ実装、③HubSpotマーケットプレイスのパートナーアプリ利用、の3パターンになります。最も簡単なのはZapier経由で、設定30分で運用開始できます。
NotionとHubSpotの連携で何を同期できますか?
①HubSpotコンタクト→Notionデータベース(営業リスト管理)、②HubSpot商談→Notionプロジェクトページ(案件ドキュメント管理)、③Notionタスク→HubSpotタスク(営業活動管理)、④HubSpotナレッジ→Notionドキュメント、が主な対象です。Notionは社内ドキュメント・タスク管理の役割で、HubSpotの営業データを社内wikiと連携させるユースケースが多いです。
Notion×HubSpot連携の料金は?
Notion本体は無料プランからあり、有償プラン(Plus月額8ドル/ユーザー、Business月額15ドル/ユーザー)が標準。HubSpotはFreeプランから始められます。連携ツールはZapier Starter(月額20ドル〜)またはMake Core(月額9ドル〜)が一般的です。中規模(10名)で月額3〜5万円が運用コストの目安です。
ZapierでNotion×HubSpotを連携する手順は?
①Zapierアカウント作成、②NotionとHubSpotの各コネクタを接続(NotionはAPIキー、HubSpotはOAuth)、③トリガー設定(「HubSpotに新規コンタクト」「Notionに新規ページ」等)、④アクション設定、⑤フィールドマッピング、⑥テスト→Zap有効化、の手順です。設定30分〜1時間で運用開始できます。
NotionとHubSpot連携で気を付けるべきは?
①Notion APIの呼出回数制限(毎秒3リクエスト)、②データベースの構造変更時のマッピング更新、③Notion個人ユーザーとHubSpotオーナーの紐付け設計、④削除データの扱い、⑤Notion側ページの全文検索/権限管理との整合性、の5点です。Notionはドキュメント管理ツールのため、構造化データの厳密性ではHubSpotに劣る前提で設計することが重要です。

Notion×HubSpot連携の設計・実装相談

クラバルはNotion・HubSpot・各種iPaaS(Zapier・Make・Workato)の連携設計と実装を支援しています。マスタ設計、Notionデータベース構造の設計、フィールドマッピング、API制限を考慮したバッチ運用設計まで含めた一気通貫の支援が可能です。お気軽にご相談ください。

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