比較・総論

ecbeingとは|BtoB EC国内No.1の特徴・料金・導入事例

ecbeingとは|BtoB EC国内No.1の特徴・料金・導入事例

BtoB ECを検討する中で「ecbeing」というサービス名を目にした人は多いはず。国内シェアNo.1と言われるが、実際にどの規模の企業が使うのか、Bカート・ebisumartと何が違うのか、料金感はどうかなど、初心者には情報が散らばっていて整理しづらい。

結論として、ecbeingは年商50億円以上の大手企業が選ぶフルカスタムBtoB EC構築プラットフォームだ。1,600サイト以上の構築実績、コニカミノルタ・オーディオテクニカ・キーコーヒー等の大手導入事例、SAP・Oracle EBS等の基幹システム連携の経験が強み。一方で初期費用は数千万円〜と高額で、中小企業にはBカートなどのクラウド型のほうが現実的。本記事では会社概要から競合比較・導入判定までを整理する。

ecbeingとは:会社概要と国内No.1の実績

ecbeingは、株式会社ecbeing(旧ソフトクリエイト)が1999年から提供しているEC構築プラットフォーム。本社は東京都渋谷区で、東証スタンダード上場企業の子会社という安定基盤を持つ。

同社の最大の特徴は「国内BtoB EC構築シェアNo.1(売上高ベース、複数の業界調査)」という実績。BtoC・BtoB両対応で累計1,600サイト以上の構築実績を誇り、特にBtoB領域では中堅〜大手の導入が圧倒的に多い。経済産業省「電子商取引に関する市場調査」でも、BtoB EC市場(2023年で492兆円規模)の主要プレイヤーとして言及される。

ecbeingは単なる製品ベンダーではなく、SI(システムインテグレーション)能力を持つ構築会社でもある。顧客の業務要件をヒアリングし、SAPやOracle EBS等の基幹システムと統合した独自のBtoB ECを設計・構築する。標準パッケージを売るのではなく、毎回ゼロから設計する点が他のクラウド型プラットフォームと根本的に違う。

ecbeingの3つの提供形態

「ecbeing」という名前で提供されているサービスは大きく3形態に分かれる。検討時にはどの形態の話をしているかを最初に整理する必要がある。

① ecbeing(パッケージ型)

同社の主力。フルカスタム構築でBtoC・BtoB両対応。年商50億円以上の大手向け。

  • 初期費用:数千万円〜
  • 構築期間:6ヶ月〜2年
  • カスタマイズ:完全自由
  • 対象:年商50億円〜

② ecbeing BtoB

BtoB特化版。掛け払い・取引先別価格・承認制等のBtoB機能を標準実装。

  • 大手卸売・メーカー向け
  • SAP・Oracle連携実績
  • 初期費用:数千万円〜
  • 対象:年商50億円〜

③ ecbeing Cloud

クラウド版でカスタマイズ範囲を絞った中堅向け。月次バージョンアップ。

  • 初期費用:数百万円〜
  • 月額:数十万円〜
  • 対象:年商10〜100億円
  • 運用負荷を抑えたい中堅向け
図1:ecbeingの3つの提供形態と対象規模

多くの記事で「ecbeing」と一括りに語られているが、実際には①のフルカスタム型と③のクラウド版では費用感も導入期間も大きく異なる。検討時には「どの形態の見積を取るか」を明確にしてベンダーへ問い合わせる必要がある。

主要機能と特徴

ecbeingの主要な機能と他社にない特徴を整理する。

1. BtoB特有機能の網羅性。掛け払い決済、取引先別価格、承認ワークフロー、最低注文数量、ロット単位購入、見積→受注フロー、複数配送先指定、配送日時指定など、BtoB業務に必要な機能が標準で揃う。これらは個別カスタマイズではなく、過去1,600サイトの構築で蓄積した「BtoB業務テンプレート」として実装される。

2. 基幹システム連携の実績。SAP、Oracle EBS、Microsoft Dynamics、富士通GLOVIAなど主要ERPとの連携実績が豊富。リアルタイム在庫連携、複数倉庫の在庫引当、受発注データの双方向同期など、複雑な統合要件に対応できる。

3. 業種別の専門知見。製造業(部品・素材)、卸売(食品・化学品・建材)、サービス業(業務用機器)など業種別に過去事例が蓄積されており、業種特有の業務フロー(ロット管理・温度帯管理・SDS添付等)に最初から対応可能。

4. エンタープライズセキュリティ。ISMS(ISO27001)認証、プライバシーマーク、国内データセンター運用、SOC2 Type II対応など、大手企業のセキュリティ要件をクリアする運用体制。IPAの情報セキュリティガイドラインに準拠した設計が標準。

5. 構築後の運用支援体制。専任のカスタマーサクセスチームが導入後の機能追加・改善提案・運用代行までを支援する。社内にECノウハウのない大手企業でも、ベンダー側の支援で運用が回る。

料金体系と対象規模

ecbeingの料金は3つの提供形態で大きく異なる。フルカスタム型は完全に個別見積となるため、目安として把握しておくとよい。

提供形態 初期費用 月額費用 構築期間 3年TCO目安 対象規模
ecbeing(フルカスタム) 数千万〜数億円 数百万円〜 6ヶ月〜2年 5,000万〜2億円 年商50億円〜
ecbeing BtoB(フルカスタム) 数千万〜1億円 数百万円〜 6ヶ月〜1年 5,000万〜1億円 年商50億円〜
ecbeing Cloud(クラウド版) 数百万〜千万円 数十万円〜 3〜6ヶ月 1,500万〜5,000万円 年商10〜100億円
表1:ecbeing 提供形態別の料金体系と対象規模(公開情報からの推計目安)

3年TCOで1,500万〜2億円という幅は、要件の複雑さによって変動する。基幹システム連携、独自業務フロー、多言語・多通貨対応など要件が増えるほど構築費は積み上がる。検討段階で「最小構成での見積」と「フル構成での見積」を両方取り、自社が必要な機能を絞り込むことが現実的だ。

主要な導入事例と業種別実績

ecbeingが選ばれる理由を理解するには、実際の導入事例を見るのが早い。公開されている代表的な事例を業種別に整理する。

製造業:コニカミノルタ(事務機器)、オーディオテクニカ(音響機器)、ヤマハ発動機(部品)など。共通点は「大手メーカーで全国の販売代理店・ディーラーへのBtoB EC化」。月数万件の受注処理を自動化し、営業部門の工数を削減する用途。

食品・飲料:キーコーヒー、サントリー(一部)など。卸売チャネルの効率化と、得意先別の価格管理が要件の中心。賞味期限管理・ロット管理など食品業特有の機能も実装される。

化学品・工業材料:複数の大手化学メーカー導入実績あり。SDS(安全データシート)添付、危険物表示、ロット番号管理、混合貨物配送など、化学品業界特有の要件に対応する事例。

サービス業・業務用機器:複合機・空調機器・OA機器などのメンテナンス部品供給を目的としたBtoB EC構築事例。技術者向けのカタログ閲覧・即時発注の用途。

これらの事例に共通するのは「年商数百億円以上の大手企業」「複雑な業務フロー」「基幹システム連携が必須」という条件だ。BtoB EC導入事例でも詳細な業種別事例を扱っている。

Bカート・ebisumart等の競合との比較

ecbeingが市場の中でどう位置づくか、主要な競合製品との比較で整理する。

製品 提供形態 初期費用 月額目安 対象規模 BtoB機能 基幹連携実績
ecbeingフルカスタム数千万〜数億円数百万円〜大手○(実装)SAP・Oracle等多数
ebisumart B2Bクラウド型カスタム数百万〜数千万円数十万〜数百万円中堅〜大手○(実装)主要ERP対応
SI Web Shoppingフルカスタム数千万〜数億円運用契約大手○(標準)大手メーカー実績
EC-ORANGEフルカスタム数千万円〜運用契約中堅〜大手OMO/オムニチャネル
アラジンECパッケージ数百万円〜数十万円〜中堅アラジンオフィス密連携
楽楽B2Bクラウド数十万円〜数十万円〜中堅楽楽シリーズ統合
BカートクラウドASP8万円〜9,800円〜中小〜中堅○(標準)kintone・freee中心
表2:ecbeingと主要競合製品の比較

ecbeingの直接の競合はSI Web Shopping(システムインテグレータ)、EC-ORANGE(エスキュービズム)、mcframe BtoB(B-EN-G)など、いずれも大手向けフルカスタム製品。中堅向けにはebisumart B2BとアラジンECが競合する。中小〜中堅ならBカートの方がコスト・スピード面で優位だ。詳しい全体比較はBtoB ECサイト比較15選を参照してほしい。

ecbeingが向いている企業/向いていない企業

ecbeingの導入適性を判断する基準を、向き/不向きの2軸で示す。

Q:自社にecbeingは向いているか?

年商50億円超 × 基幹連携必須

ecbeing最有力候補
大手の標準解。SAP・Oracle連携実績豊富

年商10〜50億円 × 中堅向け

ecbeing Cloud or ebisumart B2B
クラウド型でコスト抑制

年商10億円以下

Bカート/COREC等のクラウドASP
初期費用が見合わない

3〜6ヶ月で稼働必須

クラウドASPで対応
ecbeingは最低6ヶ月の構築期間

図2:ecbeingの導入適性判定マップ

ecbeingが「向く」のは、①年商50億円超の大手、②基幹システム連携が必須、③IT予算数千万円以上、④3年以上の中長期で投資できる、という4条件が揃う企業。これに該当しないなら、無理にecbeingを選ぶより他の受発注システムから最適なものを選ぶほうが効率的だ。

逆に「向かない」のは、①年商10億円以下、②3〜6ヶ月以内に稼働させたい、③標準機能で十分でカスタマイズ不要、④IT予算が限られる、のいずれかに該当する場合。特に中小事業者がecbeingに問い合わせるのは時間の無駄になりやすい。

導入までの流れと検討時のチェックリスト

ecbeingに問い合わせる場合の標準的な検討フローと、各段階で確認すべき項目を整理する。

要件整理

業務フロー・必要機能・連携システムを整理。年商規模と予算上限を明確化。

初回問合せ・ヒアリング

公式から問合せ→営業担当のヒアリング1〜2回。提供形態(フルカスタム/Cloud)を選定。

概算見積取得

最小構成とフル構成の2パターンで見積取得。3年TCOで比較材料に。

複数社相見積

ebisumart・EC-ORANGE等の競合からも見積取得。価格・機能・実績で比較。

最終選定・契約

経営判断後にRFP発行→提案書受領→契約。構築開始まで2〜3ヶ月。

図3:ecbeing検討から契約までの5ステップ

大手向けフルカスタムは、要件定義の精度が成否を分ける。社内で「絶対必要な機能」と「あれば嬉しい機能」を分け、最小要件で構築してから段階的に機能追加する戦略が、コストと期間の両方を抑える定石だ。

よくある質問

ecbeingとはどんなサービスですか?
1999年に株式会社ecbeing(旧ソフトクリエイト)が提供を開始したEC構築プラットフォームです。BtoC・BtoB両対応で、累計1,600サイト以上の構築実績を持ち、国内BtoB EC構築シェアNo.1(売上高ベース、複数の業界調査)として知られています。コニカミノルタ、オーディオテクニカ、キーコーヒー等の大手企業導入事例が豊富です。
ecbeingの料金体系はどうなっていますか?
ecbeingはフルカスタム構築型のため、初期費用は数千万円〜、月額は数百万円〜が目安です。要件によって変動するため、必ず個別見積りが必要です。クラウド版(ecbeing Cloud)もあり、こちらは中堅向け(年商10〜100億円)にカスタマイズ範囲を絞った構成。詳細はecbeing公式または公式パートナーで見積取得することになります。
ecbeingとBカートの違いは何ですか?
対象規模と価格帯が大きく違います。Bカートは月額9,800円〜の中小〜中堅向けクラウドASP、ecbeingは初期数千万〜の大手向けフルカスタム。年商10億円以下ならBカート、年商50億円超ならecbeingが現実的。中間帯(10〜50億円)ではecbeing Cloud版またはBカート+API連携の比較になります。
ecbeingの強みは何ですか?
①国内BtoB EC構築シェアNo.1の実績と1,600サイト超の構築ノウハウ、②大手基幹システム(SAP・Oracle EBS等)との連携実績、③業種別パッケージ機能(製造業・卸売・サービス業)、④国内データセンター・ISMS認証等のエンタープライズセキュリティ、⑤導入後の運用支援体制。年商規模が大きい事業者ほどメリットが大きい構造です。
ecbeingが向かない企業はどんな企業ですか?
①年商10億円以下の中小事業者(初期費用に対するROIが見合わない)、②3〜6ヶ月で稼働させたい事業者(フルカスタム構築は最低6ヶ月)、③標準機能で十分でカスタマイズ不要な事業者(BカートやCORECで足りる)、④IT予算が限られる事業者。中小規模ならBカート、中堅ならebisumart・楽楽B2B、大手でも標準機能優先ならebisumartが選択肢です。

ecbeingか他の選択肢か迷ったら

Bカート公式パートナーの株式会社Cravalまで無料相談を。自社の年商規模・業種・基幹システム要件・予算をふまえて、ecbeingが本当に最適か、他の選択肢(Bカート・ebisumart・楽楽B2B等)と比べて何が違うかを中立的に判断材料として提示します。

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