ecbeingとは|特徴・料金・導入事例
2026.05.25
BtoB ECを検討する中で「ecbeing」というサービス名を目にした人は多いはず。「シェアNo.1」と公表しているが、実際にどの規模の企業が使うのか、Bカート・ebisumartと何が違うのか、料金感はどうかなど、初心者には情報が散らばっていて整理しづらい。
結論として、ecbeingは公式に「中堅・大手企業向け」とうたうEC構築プラットフォームだ。構築実績1,600サイト超、コニカミノルタジャパン・オーディオテクニカ・キーコーヒーの法人向けEC事例、SAP・OBC奉行等の基幹システム連携実績が強み。一方でミドル・エンタープライズ向けの料金は非公開で、SaaS版のecWorksでも初期300万円〜のため、中小企業はBカートなどのクラウド型も含めて、同じ要件で比較すると判断しやすい。本記事では会社概要から競合比較・導入判定までを整理する。
ecbeingとは:会社概要と実績
ecbeingは、1999年にソフトクリエイト(現 ソフトクリエイトホールディングス)が前身の「ec-shop」を発売し、2001年に「ecbeing」へ改称したEC構築プラットフォーム。2012年に株式会社ecbeingを設立した。本社は東京都渋谷区で、東証プライム上場のソフトクリエイトホールディングスの100%子会社。
ecbeingは「ECサイト構築(カスタマイズ型、SaaS/PaaS)市場 18年連続シェアNo.1」と公表している(2008〜2025年度。富士キメラ総研の調査をもとに、2022年度までは自社推定)。BtoB ECに限ったシェアではない点は押さえておきたい。国内のECサイト構築実績は1,600サイト超(2022年に突破)。なお市場全体では、経済産業省の電子商取引に関する市場調査によるとBtoB EC市場は2024年に514.4兆円(2025年8月公表)。
ecbeingは単なる製品ベンダーではなく、SI(システムインテグレーション)能力を持つ構築会社でもある。顧客の業務要件をヒアリングし、基幹システムと連携したBtoB ECを設計・構築する。公式に公表している連携実績はスマイルα、オービック7、SAP、OBC奉行、楽商、AS400など。
ecbeingの3つの提供形態
「ecbeing」という名前で提供されているサービスは大きく3形態に分かれる。検討時にはどの形態の話をしているかを最初に整理する必要がある。
① ecbeing
同社の主力。BtoC中心で、要件に合わせて構築する。
- 料金:ミドル・エンタープライズは非公開
- 自動バージョンアップ
- 対象:中堅・大手企業向け(公式)
② ecbeing BtoB
BtoB向け。専用クラウド環境に構築する。
- 得意先別単価・見積・掛売りを標準機能で公開
- 基幹システム連携実績を公表
- 料金:個別見積り
③ SaaS版
料金を公開している入口の形態。
- メルカート(BtoC):初期19万円〜・月額4.9万円〜
- ecWorks(BtoB):初期300万円〜・月額10万円〜
多くの記事で「ecbeing」と一括りに語られているが、実際には①②の個別構築と③のSaaS版では費用感も進め方も大きく異なる。検討時には「どの形態の見積を取るか」を明確にしてベンダーへ問い合わせる必要がある。
主要機能と特徴
ecbeingの主要な機能と特徴を整理する。
1. BtoB特有機能の網羅性。ecbeing BtoBは得意先別の商品・単価表示、見積発行、与信と掛売り、法人会員ごとの承認設定、発注単位の制限などを標準機能として公開している。
2. 基幹システム連携の実績。公式に公表している連携実績はスマイルα、オービック7、SAP、OBC奉行、楽商、AS400など。既存の基幹システムを残したままECとつなぎたい企業の候補になる。
3. 自動バージョンアップ。ecbeingは自動バージョンアップを掲げており、構築後も製品側の機能更新を受けられる。
4. セキュリティ体制。ISMS認証を2005年から取得(登録番号IS97670)。24時間365日の監視体制を公表している。
5. 構築後の運用支援体制。専任部隊のカスタマーサクセス部が導入後を支援する。
料金体系と対象規模
ecbeingが公開している料金は、SaaS版の入口価格のみ。ミドル・エンタープライズ向けは料金表ダウンロードまたは問い合わせで、個別見積りになる。公式の対象は「中堅・大手企業向け」。
| 提供形態 | 初期費用 | 月額費用 | 備考 |
|---|---|---|---|
| メルカート(BtoCのSaaS版) | 19万円〜 | 4.9万円〜 | — |
| ecWorks(ecbeing BtoBのSaaS版) | 300万円〜 | 10万円〜 | 最低利用期間2年 |
| ecbeing/ecbeing BtoB(ミドル・エンタープライズ) | 非公開 | 非公開 | 料金表ダウンロードまたは問い合わせ |
個別構築の費用は、基幹システム連携、独自業務フロー、多言語・多通貨対応など要件が増えるほど積み上がる。検討段階で「最小構成での見積」と「フル構成での見積」を両方取り、自社が必要な機能を絞り込むことが現実的だ。費用の調べ方はecbeingの費用にまとめている。
主要な導入事例
ecbeingが選ばれる理由を理解するには、実際の導入事例を見るのが早い。ecbeingが公開している法人向けEC事例から、代表的なものを挙げる。
製造業:コニカミノルタジャパン、オーディオテクニカ。メーカーが取引先向けの受発注をEC化した事例。
食品・飲料:キーコーヒー。法人向けEC事例として公開されている。
構成や効果の詳細は、ecbeing公式の導入事例ページで確認できる。他製品を含む事例はBtoB ECサイトの事例でも扱っている。
Bカート・ebisumart等の競合との比較
ecbeingが市場の中でどう位置づくか、主要な競合製品との比較で整理する。
| 製品 | 提供形態 | 初期費用 | 月額目安 | 対象規模 | BtoB機能 | 基幹連携実績 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ecbeing | 個別構築(SaaS版あり) | 非公開(ecWorksは300万円〜) | 非公開(ecWorksは10万円〜) | 中堅・大手(公式) | ○(標準) | スマイルα・SAP・OBC奉行等 |
| ebisumart | クラウド型カスタム | 300万円程度〜 | 25万円程度〜 | 中堅〜大手 | ○ | 個別に確認 |
| SI Web Shopping(DGビジネステクノロジー) | フルカスタム | 個別見積り | 要問い合わせ | 中規模・大規模 | ○ | 個別に確認 |
| EC-ORANGE | フルカスタム | 個別見積り | 要問い合わせ | 中堅〜大手 | ○(EC-ORANGE BtoB) | 個別に確認 |
| アラジンEC | パッケージ | 400万円〜(例) | 7万円〜(例) | 中堅 | ○ | アラジンオフィス連携 |
| Bカート | クラウドASP | 8万円〜 | 9,800円〜 | 中小〜中堅 | ○(標準) | API・Webhook、kintone連携アプリ(他社提供) |
ecbeingの直接の競合はSI Web Shopping(DGビジネステクノロジー)、EC-ORANGE(エスキュービズム)など、大手向けに作り込む製品。中堅向けにはebisumartとアラジンECが競合する。Bカートは公開されている基本料金を抑えて始められる選択肢だ。構築総額と稼働までの期間は、同じ要件で見積もりを取得して比較してほしい。詳しい全体比較はBtoB ECサイト比較12選を参照してほしい。
ecbeingが向いている企業/向いていない企業
ecbeingの導入適性を判断する基準を、向き/不向きの2軸で示す。
Q:自社にecbeingは向いているか?
中堅・大手 × 基幹連携必須
ecbeing最有力候補
SAP・OBC奉行等の連携実績を公表
中堅 × 初期費用を抑えたい
ecWorks or ebisumart
SaaS版・クラウド型で始める
小規模事業者
Bカート/COREC等のクラウドASP
必要機能と予算に対する費用を比較
短期間で稼働必須
クラウドASPで対応
個別構築は要件定義から時間がかかる
ecbeingが「向く」のは、①中堅・大手企業、②基幹システム連携が必須、③個別構築に投資できる予算がある、④契約期間と運用費を踏まえて継続投資できる、という4条件が揃う企業。これに該当しないなら、無理にecbeingを選ぶより他の受発注システムから最適なものを選ぶほうが効率的だ。
一方、①小規模な事業者、②短期間で稼働させたい、③カスタマイズが不要、④IT予算が限られる、のいずれかに該当する場合は、他の選択肢と並べて検討したい。小規模事業者も、必要機能と予算に対して導入費用が見合うかを確認し、BカートやCORECなども候補に含めて同じ要件で比較すると判断しやすくなる。カスタマイズが不要な場合は、ecWorksを含むSaaS型の選択肢を比較する。個別構築が必要かどうかと、ecbeing関連サービスが適するかどうかは分けて判断する。
導入までの流れと検討時のチェックリスト
ecbeingに問い合わせる場合の標準的な検討フローと、各段階で確認すべき項目を整理する。
要件整理
業務フロー・必要機能・連携システムを整理。事業規模と予算上限を明確化。
初回問合せ・ヒアリング
公式から問合せ→営業担当のヒアリング。提供形態(個別構築/SaaS版のecWorks)を選定。
概算見積取得
最小構成とフル構成の2パターンで見積取得。3年TCOで比較材料に。
複数社相見積
ebisumart・EC-ORANGE等の競合からも見積取得。価格・機能・実績で比較。
最終選定・契約
経営判断後にRFP発行→提案書受領→契約。
大手向けの個別構築は、要件定義の精度が成否を分ける。社内で「絶対必要な機能」と「あれば嬉しい機能」を分け、最小要件で構築してから段階的に機能追加する戦略が、コストと期間の両方を抑える定石だ。
よくある質問
- ecbeingとはどんなサービスですか?
- 1999年にソフトクリエイト(現 ソフトクリエイトホールディングス)が前身の「ec-shop」を発売し、2001年に「ecbeing」へ改称したEC構築プラットフォームです。2012年に株式会社ecbeingが設立されました。国内のECサイト構築実績は1,600サイト超で、「ECサイト構築(カスタマイズ型、SaaS/PaaS)市場 18年連続シェアNo.1」と公表しています(富士キメラ総研の調査をもとに、2022年度までは自社推定)。コニカミノルタジャパン、オーディオテクニカ、キーコーヒーの法人向けEC事例があります。
- ecbeingの料金体系はどうなっていますか?
- ミドル・エンタープライズ向けの料金は非公開で個別見積りです。SaaS版のecWorks(ecbeing BtoBのSaaS版)は初期300万円〜・月額10万円〜(最低利用期間2年)、BtoC向けのメルカートは初期19万円〜・月額4.9万円〜です。
- ecbeingとBカートの違いは何ですか?
- 対象規模と価格帯が大きく違います。Bカートは初期8万円・月額9,800円〜(税別)の中小〜中堅向けクラウドASP、ecbeingは公式の対象が「中堅・大手企業向け」で、個別構築の料金は非公開です。中堅ではecWorks(初期300万円〜・月額10万円〜)とBカート+API連携の比較になります。
- ecbeingの強みは何ですか?
- ①1,600サイト超の構築実績、②基幹システム(スマイルα、オービック7、SAP、OBC奉行、楽商、AS400など)との連携実績、③得意先別単価・見積・掛売り・承認設定などBtoB機能の標準搭載、④2005年から取得しているISMS認証と24時間365日の監視体制、⑤専任部隊のカスタマーサクセス部による導入後の支援。事業規模が大きい事業者ほどメリットが大きい構造です。
- ecbeingが向かない企業はどんな企業ですか?
- ①小規模な事業者、②短期間で稼働させたい事業者、③カスタマイズが不要な事業者、④IT予算が限られる事業者は、他の選択肢と並べて比較してください。小規模事業者は必要機能と予算に対して導入費用が見合うかを確認し、BカートやCORECなども候補に含めて同じ要件で比較すると判断しやすくなります。カスタマイズが不要な場合は、ecWorksを含むSaaS型の選択肢を比較します。
ecbeingか他の選択肢か迷ったら
Bカート公式パートナーの株式会社Cravalまで無料相談を。自社の年商規模・業種・基幹システム要件・予算をふまえて、ecbeingが本当に最適か、他の選択肢(Bカート・ebisumart・スマレジEC・B2B等)と比べて何が違うかを中立的に判断材料として提示します。
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